ニューアルバムが近い神聖かまってちゃんが出演するNHKのETV特集を見た
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最終更新日:2020/03/08
音楽
NHKで放送されたETV特集の「町に僕のロックは流れますか?~ネット世代のカリスマ“現実”に挑む~」をHDに録画していたので見ました。
今話題の神聖かまってちゃんのメジャーデビューから最近までのドキュメンタリー映像です。これはお嬢さんと観る為にとっておいたんだけど、ちょっと寂しく結局自分ひとりで見ました。
神聖かまってちゃんは、ブルーハーツ以来のロックなんじゃないかなと思ってます。
3コードでピアノが効いていて、歌詞が露骨で魂が詰まっていて、突き抜ける感じ。
このドキュメンタリーはメジャーデビューを果たしたバンドは今人気絶好調。放送すると視聴者が集まるのは確実。
いわゆるネット世代のカリスマミュージシャンの「サクセスストーリー」なんだけどそうじゃない。(前映画で見たランナウェイズの映画に通じる儚さもある)
このドキュメンタリーは結構感動的で、見た後脱力感があって結構なにもヤル気がおきなくなりました。
かまってちゃんのボーカル作詞作曲をするの子は子供の頃男の子にも女の子にもいじめられていた経験から、見ての通りコミュニケーション障害的な性格は子供だけど大人です。その「の子」がメジャーデビューを果たし、大人の世界に飛び込みます。
いわゆる子供が突然大人になって、大人社会に出るというファンタジー映画のようです。
本音ではボケカス死ねなんだけど、建前で話す、
お疲れ様ですなどの挨拶すべてが本人の衝動をすべて抑える足枷(あしかせ)になる。
引きこもり同然の生活をしてきた本人にとっては非常に厳しいことでしょう。
反面、私はその生き方をうらやましく思っているのです。
自分勝手で健康的じゃないし、社会的でもない。
その生き方がロックなんですよ。
自宅でヒキコモリで2ちゃんねるをしている本人が、自分が熱くなれるのが音楽だけという意気込みを自宅の一室で宅録し、それがニコニコ動画などで初めは叩かれていたけれど次第に人気がでて共感され今に至ったもの。
本人が抱える苦痛というのはマネージャー氏の言う才能あるものが前出る苦痛というものに他ならないもの。
結局、かまってちゃんのような地道に活動をしてきたミュージシャンというのは、すべて自分で決めたことが、それがうまくいくレールに乗るという前提で活動が進んでいく。
音楽というのは誰もが驚くほどの投資が必要のようだ。
メジャーデビューというのは、以前のエントリーで書いたこともあるが、
本人達ががんばって培ってきた才能に対し、なにも今まで援助してこなかったレコード会社が突然投資を始めることだ。
だからデビューしたとたん、売り上げが上方上がりの予想がでたとたん過密スケジュールとなる。
B’sやなんかそこらへんの出せば売れるミュージシャンではない。
うまくいくかもわからない方向に向けて進まなければいけないものの苦痛についてはベンチャー企業の社長に似ている感じがする。
だが企業の利益活動というのはうまくいく予想がたっているからするものであり、の子の負う苦痛はもっとはかりしれないものではないのか。もちろんそれは初めだけだと思うが。
の子が言う罪悪感というのは、すべて自分がやらなければいけないという罪悪感だと思う。音楽というのは投資のような活動で、利益は後からついてくる。
売れるかどうかわからないミュージシャンはメジャーデビューすると、その自分が動けば大勢の人や機材が動き、過密スケジュールを組まれるその威圧感に衝撃を受けるのかもしれない。
ちばぎんの言うとおり、周りの人間はいいものを作るにはすべての子がやりたい方向にしなければいけないからみんな周りがやさしくなるという言葉はまさにそうだ。
すべての子を当てにしている。
まあそういう過程を過ごしつつまたすごくいい新曲を発表し続けてくれるかまってちゃんはいいバンドだと思う。人生というのをまた違った側面から考えさせられるいい特集でした。
●ネットでも見れることにあとから気付きました。
http://himado.in/48553
youtubeで見るならこちらから
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