大日本天狗党絵詞 / 黒田硫黄
弟の入院中に友達から差し入れでもらった漫画です。
読んでみるとあまりのドラマチックな内容に驚きました。
絵がすべて筆で描かれており、創造力豊かでないと読みにくい。
女性もかわいく描かないので、はじめ読んだときはシノブは男だと思ってました。
前編筆でかかれており、ひとつひとつのコマはダイナミックかつドラマティックです。
この余韻を残すストーリーは海外の漫画家にはかけないでしょう。
絵がうまいとは言えないのですが、コマ割りや展開、芸術的な漫画として残すべきです。
印象に残ったことを適当に書きました。本編とのずれがあるかもしれません。
1度あれば100度あるという考え方で解説してみました。
天狗になるには?
天狗の歴史約700年で起こった初めての例がシノブなのか。
人間とのかかわりに違和感をもち、普通は見ることのできない、いや、見ようと思っても見ることができない天狗(師匠)に見初められ天狗に生まれ変わることになる。
魂が抜けることは?
少女「幸南」のようにシノブのように天狗になる素質のない人間は魂が抜け、抜け殻になるのか。魂が抜ける才能のある人間にはカラス(天狗)が集まる。Z氏が幸南を介して話すシーンがあり、なんらかの触媒としての才能があるのか?
主人公シノブについて。
幼少時、人間とのかかわりに興味がなくなり、天狗の師匠に見初められる。
師匠によってシノブの家には泥人形のシノブが入れ替わりに入れられる。
シノブ自身当初はなにがなんだかわからないまま師匠とともに幼少時を過ごしたのか。天狗として生活し数年立ってからふと家に帰ると、自分がいないはずの家に自分がいることになっている。弟からは「しのぶはうちにおりますがなにか?」といわれ人と介すこと(人間離れ)になりついには天狗の「雲ふみ」ができるようになる。
そう、シノブは家がない。もともと天狗とは家などないものだ。
シノブは小学校ぐらいから学校に行っていないので字は読めない。
その泥人形のシノブは邪眼をもつ「おじさん」という人物によってまた入れ替えられていたのだ。
師匠が作った泥人形はなぜか「おじさん」の家の引き出しに入っている。
入れ替わったシノブは、本人シノブには若干似ておらず、「おじさん」自身の理想の女性に成長した。その女性と一生一緒にすごしたいと思っている。
その泥人形は師匠の弟子「飯綱の犬太夫」がつくったもので、完璧なものでなく15年ぐらい生きた時点で寿命が近づいてくる。
寿命を延ばすためおじさんはZ氏に頼もうとするところが2巻から始まる伊豆への展開につながる。それと同時に日本に天狗の国を復興させようとする師匠もZ氏探しに奮闘することになる。
比良井はロリコン。
謎のおじさんについて。
なぜおじさんが邪眼を使うのか?邪眼とはなにか?なぜこの天狗ストーリーに加担したのか?
主人公シノブとまゆげがそっくりとはどういうことなのか?なぜ真の天狗の正体をしっているのか?シノブの両親を殺したのはだれか?
など謎は残るばかり。
Z氏について。
700年前に封印されていた。というよりも日本からとおく離れた沖ノ鳥島で一人瞑想して生きていた模様。天狗の国を復興させようという師匠の声に賛同し沖ノ鳥島から日本本島へ戻ってくる。
最終的には、せっかく日本に戻ってきたのに内紛ばかりで自分のいる場所ではないと、経営者ではなく、他の会社から来たCEO等のような発言を残し日本を去ります。
天狗はやっぱりただのからす。
天狗は家などない。空を飛び、ゴミをあさり、消して命がなくなることなく風のように生きる存在。
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